Overview

トルクレンチを使用していれば大丈夫!?

実は多くの現場で起こっている、ねじ締結にまつわる落とし穴をご紹介します。

資料ダウンロードやウェビナーアーカイブ視聴、営業へのお問合せについてはページの最後でご案内いたします。ぜひ最後までご覧ください。

結論

トルクレンチの正しい使い方を知っていなければ、ベテラン作業者と同じような作業は難しい。トルクレンチを使っている“だけ”では、締め忘れ・締めすぎの問題は解消されません。

誰がやっても同じ精度で作業できる3つのステップを提案します。

ねじがどのように締まっているかご存知ですか?

ねじ(ボルト)を回し、対象物に当たった後もさらにねじを回すことができます。

回し続けるとねじは少しずつ伸びています。

伸びたねじが戻ろうとする力で、ねじは締めつけられています。

締め過ぎると元に戻る力が弱まり、ゆるみの原因になったり、破断してしまうこともあります。

もっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
 
 

 

 

プレセット型トルクレンチの意外な落とし穴

ねじの締結によるトラブル(締めすぎ)を防止する為に、プレセット型トルクレンチを使用されることが良くあります。​プレセット型トルクレンチはカチンという手ごたえで​作業者は適正トルクで締結できたことがわかるようになっています。しかし、プレセット型トルクレンチには意外な落とし穴があります。

 

下の動画は、プレセット型トルクレンチを30N・mに設定し締付デモです。プレセット型トルクレンチで正しい作業を行えば、目標トルク通りの締結が可能です。しかし「カチッ」とクリック音とショックが手に伝わった瞬間に手を緩めますが、設定値以上の力で締め付けてしまっていることが分かります。

プレセット型トルクレンチの使用は、作業者の技術と経験を伴う​作業なのです。

 

しかし、プレセット型トルクレンチは、規定以上のトルクがかからないというものではありません。念のための2度締めや、増し締めを行うと、力をかけた分、ねじにどんどん力が加わってしまいます。

プレセット型トルクレンチは素早い締結作業ができる反面、作業者の理解や熟練度を必要とする工具でもあります。

作業者任せの管理に落とし穴

プレセット型トルクレンチでは作業したねじに対し、「締結した」という管理はできても、このねじが正しいトルク値で締め付けられているというところまでは管理が困難です。​また複数個ねじがある場合「締め忘れ」については確認する方法がありません。

正しい作業を行っている だろう といった作業者任せの管理だけでは不十分な場合もあります。工程によってトルクレンチの種類を使い分けることで、さらに安全な作業が実現できます。​

誰が行っても同じ精度で作業できる仕組みづくりに必要なことは?

では、このプレセット型トルクレンチによる課題(締めすぎ、締め忘れ)はどのような方法で解決できるのでしょうか。それは、誰が行っても同じ精度で作業できる仕組みづくりを行うことです。

次にその方法をまとめました。

 

ステップ1:

プレセット型トルクレンチの正しい使い方を研修し、設定トルク値で締付が行えるまで訓練を行う

 

ステップ2:

トルクレンチを「デジタルトルクレンチ」に変えて、締付トルク値を数値化(見える化)する。

設定トルク値に達したことを音や光でアラートし、さらに実際の締付トルク値を数値で確認できるようにする。

 

ステップ3:

トルクレンチをデジタルトルクレンチに変え締付トルク値を数値化するだけでなく、締付箇所も同時に管理帳票に自動で記録し作業を見える化する。同時にエラーがあった場合、作業者や管理者にアラートを報知する。

 

KTCはすべての方法をご提案できます。現場に合った仕組み化の導入をサポートしますが、ここでは「ステップ3」について詳しく解説していきます。

作業者任せの管理から、​数値による確実な作業記録を実現

KTCでは、デバイス(工具)からソフト、そして既存の管理帳票との連携までを「TRASAS(トレサス)」というシステムでトータルサポートしています。作業結果(締結値や回数など)を工具が管理帳票と通信し自動入力。信頼性の高い作業記録簿を作成します。また、このデータをもとに分析・管理することで最終製品の安全はもちろん、作業者や現場の安全、さらには全社的な品質までも保証し企業価値を高めます。

工具メーカーだからこそ、現場に則した作業工具の正確性と使いやすさを追求し、またソフトウェアを同時に開発できる点が強みです。

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他社製品・サービスとも連携し、操作性を向上中!

例えば、ディジテック様のDKAシリーズという送受信機を使えば他社製品であっても、デジタルのマイクロメーターや、デジタルノギスをはじめとした、さまざまなデジタル計測機からのデータも受け取ることが可能です。

活用アイデア

TRASASはKTC社内以外にも、締結作業がある様々な客様の現場で活躍しております。

特に、締結作業によって不良が発生するお客様や、製品が世に出た後に厳しい安全性が問われるお客様、

製造部門や整備部門、だけではなく、品質保証部門や開発部門のお客様の下でもご活用いただいております。

今後のウェビナーではお客様の現場での改善事例も紹介していく予定です。

■資料ダウンロード

TRASAS ソリューションガイド

作業現場からも管理現場からも作業を見える化するシステム「TRASAS(トレサス)」についてご紹介する資料です。

資料ダウンロード

 

 

[お役立ち資料]トルク管理 TOKOTON解説BOOK

作業の見える化がなぜ重要か? ねじ締結の重要性について工具の使い方の視点からご紹介します。

 

資料ダウンロード

 

■デバイスとソフトの両軸でお客様の現場改善をサポートします​

 

本日ご紹介したように、デジタルデバイスを使って現場をよりよく変化させることが、現場改善におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)です。

DXは『ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる』という概念です。

このキーワードだけで「ものづくりの現場を改善して」といわれてもなかなか難しいものです。

 

本日は特に締結作業にフォーカスしてご紹介しましたが、KTCは、締結にかぎらず、特注工具、作業管理、電子帳票化、通信式のデジタル測定器、RFIDによる工具管理まで、さまざまなお客様へのお役立ちをご用意しております。

我々はただ工具やシステムを売るだけではなく、一緒にお困り事を洗い出すところからお手伝いさせていただきます。

なにか変えたいと少しでもわれたら、お気軽にご連絡いただければ幸いでございます。

お問合せはこちら