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本記事は産経デジタル 「cyclist」にて掲載されていた連載記事を再録したものです。
一部修正・画像の差替えを行っておりますが、内容は掲載日時点のものとなっておりますのであらかじめご了承ください。
(cyclist掲載日:2013/12/8)
#32低トルクでの締付けが要求される小さなボルト 解決策はドライバーでのトルク管理
前回新しく登場したトルク管理ツールの仲間、デジラチェ ドライバタイプは、いかがでしょうか? 「これ、いいよね」と、ツイッターで呟いてくださったり、欲しいという要望もいただいたり。微小トルクに関しての皆様の意識も非常に高く、有りがたい限りです。
デジラチェ ドライバタイプ
この商品は、微小トルクを簡単に計測できることに加え、様々な特徴をもっています。まずは、先端が磁気着脱式であること。通常モデルには、NO.1クロスビットをお付けしていますが、それを外せば、対辺6.3mmのものなら様々なビットを使用していただくことができます。自転車によく使用されている二面幅4mmや5mm、6mmといったネジも、ビットさえ揃っていれば対応していただけます。また、アダプタソケットを取り外せば、6.3sq.ソケットやビットソケットもお使いいただける差し込み角6.3sq.の先端形状になっています。
ということは、すでにビットソケットをお持ちの方は、そのままご使用いただけるということ。少ない投資で、様々なサイズに対応した微小トルクの管理が実現しますよ。
そして、最も有効なトルクお知らせ機能は、デジタル表示とLEDランプ点灯。LEDの視認性を向上させるために配置を考慮しました。なぜデジタルかというと、微小トルクの管理は、車のタイヤなどの通常のトルク管理よりもシビア。最も危険とされるオーバートルクになりやすいのです。
前にもご説明させていただきましたが、締付けに関して非常に多い間違いが、締付け過ぎ。プレセットタイプのトルクレンチの弱点として、オーバートルクになった状態が解らないということです。
その最大のウィークポイントであるオーバートルクが解らないというポイントを解決するために、デジタル化されました。カーボンなど、高価なパーツは壊してほしくない。大事な彼女との関係を壊したくないという気持ちに似たモノづくりへのこだわりが、この機能を実現、搭載させています。
微小トルクの管理は、自転車だけではないですよ。近頃、ハイレベルなラジコンカーレースの世界では、モーターの取り付け部のトルク管理をすることで、加速などが変わってきているという話もあるそうです。工具づくりのプロである私も、この話には圧倒されてしまいました。