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本記事は産経デジタル 「cyclist」にて掲載されていた連載記事を再録したものです。
一部修正・画像の差替えを行っておりますが、内容は掲載日時点のものとなっておりますのであらかじめご了承ください。
(cyclist掲載日:2012/09/16)
前回:#6 “F1メカニック御用達” T型レンチはネジ早回しの達人
連載7回目。これまでを振り返ると、自転車に使用するボルトに合う工具を中心に紹介してきました。
そろそろ、レベルの高い皆さんのメンテナンススキルに対応すべく、そのほかのサイクルツールの面々をご紹介したいと思います。出来れば、出会うシチュエーションが一生ない方がよいかもしれない相棒、タイヤレバーです。愛車のパンクは避けたい事態ですが、実は私も、最近、めちゃくちゃお世話になったばかりなのです。
初めてのパンクには、「こんなに早くこの状況に遭遇するとは」とがっくりしました。しかし、当コラム「工具はともだち」を担当しているからには、自力で! 男気満々で、パンク修理にチャレンジしました。
一般的に入手できるタイヤレバーには、材質が金属で出来ているものと、樹脂で出来ているものがあります。どちらも利点がありますが、選ばれる時には、先端の形状や仕上げに注意して選ぶようにして下さいね。
先端形状が、鋭角になってたり、仕上げが荒いものは、折角メンテナンスをしても、チューブやリムを傷つけてしまうことがあります。新品もしくは、修理したチューブに穴をあけてしまっていた、ということにもなりかねません。出来るだけ、レンチの角にR形状がついているものを選んだ方がいいでしょう。個人的には、樹脂製のレバーをお勧めします。
▲樹脂製の自転車用タイヤレバー CTR12
傷付きを防止するため各部がラウンド形状となっている
六角棒レンチを紹介した時は、携帯用の他に、家でメンテナンスされる場合にも備えて、L型のものもお勧めしました。モータースポーツのメカニックの現場でも見られる、いわゆるプロ仕様のものです。ただ、自転車のタイヤレバーに関しては、樹脂製でコンパクトなものでも充分に機能しますね。自動車、二輪(オートバイ)用のタイヤレバーもありますが、金属製で長いため、自転車の細いタイヤにはミスマッチです。
初めてのパンク修理は、ドキドキものでしたが、意外にすんなりと終わってしまいました。メンテナンスって、安心できる工具と少しの時間、一歩踏み出してやってみようという気持ちで、すごく楽しいものになりますよ。
ぜひ、チャレンジしてみて下さいね!
で、これらの友達(工具)の人数が増えてきたら? 最近では、かっこよく収納できるバッグやケースが販売されています。プロメカニックが使うような大きなものではなく、お洒落で、部屋に置いていても違和感のないような小さなものも。これから増えるだろう友達を想いながら、どれがいいかなんて考えてもらえればうれしいですね。
▲工具の持ち運びに最適なツールバッグMCKB-B(左) 自宅メンテナンスに便利な両開きメタルケースEK10-A(右)