『工具はともだち』について

本記事は産経デジタル 「cyclist」にて掲載されていた連載記事を再録したものです。

一部修正・画像の差替えを行っておりますが、内容は掲載日時点のものとなっておりますのであらかじめご了承ください。

工具はともだち<35>工具の“ダイエット”? スリムなボディラインと軽さを追求したシリーズ、KTC「プロフィットツール」

(cyclist掲載日:2014/2/9)

 

#34あなたの工具は大丈夫? 長く使うために、金属製工具の“敵”を知る

 

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みなさんは、ダイエットにチャレンジされたことはありますか? 炭水化物だけを摂取しない方法や、ジムを活用するといった方法や、自転車に乗ることでもチャレンジにされている方がいらっしゃるかもしれません。私も昨年、モータースポーツに再チャレンジするために、ダイエット(減量)を試みましたが、過度のチャレンジで体に負担もかかり、持久力が落ちてしまったような気がします。

 

工具にも、同じようなことが言えます。つまり、軽量化と耐久性の関係です。工具に要求される最大の機能は、ボルトやナットを締めつける作業をいかに簡単にできるかといった点ですが、それらを実現するためにも、まずは軽くてそして強いといったことが求められます。


金属製品ですので、強いということに関してはみなさんもイメージできるかと思いますが、その上に求められるのが、軽さ。特にサイクリストの方々は、最も重要視されるポイントではないでしょうか。バイクはもちろんのこと、持ち物は軽く少なくしたいですからね。

工具を作る過程では、適応するネジサイズの規格やJISなどの規格を踏まえて最適な強さを設定し、形を設計、製作していきます。ここで参考にする規格は、あくまでも“最低限クリアしなければならないハードル”ですので、それを何とかクリアできるレベルにとどめてしまう訳ではありません。

メーカー側ではユーザーの多様な使い方を想定する中でその数倍もの独自基準を設定し、それをクリアするものづくりを実現しています。公的に定められた規格をベースにしたユーザーのニーズ、ケガなどのトラブルに遭われないようにするための安全マージンを確保してるということです。

 

ですが、残念ながら強さを確保するために犠牲になってしまうのが、工具の厚みなんですね。薄くすれば軽くなりますが、求める強度が出ない…一方で、ぶ厚くすれば強度は出ますが、プロレスラーのようにたくましい体つきになり、必要以上の重量になってしまいます。工具づくりの難しさ、楽しい部分ですね。

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KTCではそんな開発コンセプトの中、軽さと安全レベルを確保し、さらに強さを持つシリーズがあります。工具をよく知る、日ごろから工具にかかわるプロやマニアにも、一目おかれている製品「プロフィット・TOOL」です。「プロのニーズに合う」といったことからpro+fitと命名されています。

プロフィットツールでは、薄さと軽さをトコトン追求。無駄を省いたスリムなボディ、そして様々な角度から仕事ができるように、同サイズでも違う立ち上がり角が設定さえているのが特徴です。ただし強度は必要最低限ですので、力の入れ過ぎで壊れてしまう可能性は、従来品よりも高いことはご理解ください。

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プロフィットシリーズS30-14とスタンダードシリーズS2-1417の比較


スリムなボディラインと軽さを求め、工具も“ダイエット”ということですね。それでも、私のように持久力が無くなるような無理な方法はとっていませんからご安心ください。

 

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