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本記事は産経デジタル 「cyclist」にて掲載されていた連載記事を再録したものです。
一部修正・画像の差替えを行っておりますが、内容は掲載日時点のものとなっておりますのであらかじめご了承ください。
(cyclist掲載日:2014/7/30)
#42安全な工具は素材から 使い方に合わせた硬さと加工方法でケガを防止
前回出題した「どちらの工具が硬いか」というクイズ。
正解は写真右のヘキサゴンビットソケットでした。
少し解説をしますと、ビットソケットのビットは耐摩耗性を考慮して硬度を高くしています。工具は用途を最大限考慮し、硬さや素材などに工夫を加え、安全で使い易いものになるようにしています。
ちなみにKTCのビットは交換式ですので、摩耗が進んだ場合や破損があった場合でも、先端だけ交換して長くお使いいただけますが、想定を超えた使い方はご遠慮下さい。
さて今回は、サイクリストの皆さんにも使ってきたい便利工具をご紹介します。
工具には、ネジに差し込む部分と力を入れる部分が一体化されているものが多くあります。例えば六角棒レンチやめがねレンチなどがそれらにあたります。ですが、異なるネジのサイズに対応するためには、そのサイズに併せて工具を用意する必要がでてきます。必然的に工具の本数が増えてしまいますよね。
そこで、力を入れる部分と先端部分を自由に組み合わせることで本数を少なくするのが、駆動工具と区分される工具類です。
ソケットやビットソケットを駆動させるためのハンドルと、ソケットとハンドルを接続するためのアタッチメントがあり、作業目的や作業場所などにより、最適な組合せを選択して使用することができます。
自転車で使用するサイズのビットソケットをそろえておけば、駆動させるハンドルは、1本準備するだけでOK。もしBBなどの力のかかる部分を緩めたりする場合は、ハンドルは長い方が便利です。スピンナハンドルなど長さのあるハンドルに取り換えていただければ、少ない力で硬く締まったボルトやナットを緩めることができます。
自転車メンテナンス以外でも、手の届きづらい奥まった場所なら、ソケット類とハンドルの間にアタッチメントを追加。長さを調整することによって、難しい場所にあるネジへのアクセスも可能になります。
駆動工具は多くそろえるほど組み合わせパターンが増加し、メンテナンスの幅が広がります。ただしあまりにも広げてしまうと、今度は「どこにしまっておこう…」なんて悩みもでてしまうので、まずは愛車に使われているサイズをよぉ~く観察して、どれを使うか決めて下さいね。
次回も、もう少し駆動工具類についてご紹介します。