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チームAutoLaboにメカニックとして参戦するKTCスタッフの参戦レポートをお届けします!
皆さんこんにちは。
前回の富士24時間から、はや4か月。梅雨シーズンから夏、期待をしていた秋の気配は少しも感じられず、猛暑の中での、もてぎ開催となりました。
いつもながらですが、車両や備品の積み込みからS耐は始まります。
9/4(水曜日)19時30分頃 我々の基地オートラボに集合。速やかに車両や備品等を積み込み、戦いの地、モビリティーリゾートモテギへと出発。長い8時間の道のりを、明日以降のワクワク感と共に、向かいました。いつもですが、あっという間の時間なんです。
午前中から昼過ぎまでの作業は、備品の搬入と設営に当てます。
ピット内は、チームが一番動きやすいレイアウトに設置をします。コンマ数秒で、勝敗を分けるレース。モノを探すって作業は、あってはならないんです。
車両に関しては、前回大会の接触で、左フロント足回りを破損。ファクトリーにて、部品交換を頂いたのですが、アライメントまでの作業は、当日行うこととしました。
約2時間を費やし、アライメントの調整、走り出しのセットアップを完了し、夕方には、作業は終了。比較的ゆっくりした準備で、ホテルにて、大人しく就寝としました。
明日からは、走行が始まります。
9/6 金曜日、公式練習が始まりました。
走行時間は、午前中60分×2回と、午後に120分×1回の時間が割り当てられています。
午前1回目の走行枠は、BドライバーとS耐初参戦のDドライバーの慣熟走行に充当します。午前2本目は、経験のあるAドライバーとCドライバーによる車両のセットアップ実施。実は、前々回は、練習日にクラッシュ、前年はST5クラスの開催はなく、我々にとって、もてぎのデータが一切ない状況です。
午後の2時間枠では、午前中に行ったセットアップを全ドライバーで確認し、様々なタスクを用意していましたが、赤旗の中断が多発。残念ながら思うような走り込みが出来ず、車両的には、スロットル交換などで想定外の時間を費やしてしまったため、決勝で使う為のブレーキの焼入れをすることが出来ませんでした。この状況は、仕方ありませんね。
9/7 土曜日は予選・決勝です。
初めての1Dayレース開催の為、開催スケジュールは朝早く、8時からドライバー予選、昼12時30分から決勝が始まります。
午前8時 予選スタートです。前日のセットアップ・スロットル交換のおかげもあって、他の車両と遜色ないタイムでの走行。
Aドライバーが20分、Bドライバーが15分の分担で、予選アタックを開始。その後一旦30分のインターバルがあり、その時間を利用して、決勝用のブレーキを組付けC・Dドライバー予選(20分)でCドライバーがブレーキ焼入れを行いながら予選、その後Dドライバーに交代し、初のS耐参戦でしたが、他のドライバーと遜色なく予選をアタックしてくれました。結果、予選はクラス14番手を獲得。
上々のスタートです。ピットのモチベーションも徐々に上がります。
予選終了後も、休んでいる時間はありません。
車両のメンテナンスを実施しながら、ピットウォークでは、大切なお客様への対応を。
予選後のドライバーコメントを参考に、より振動を抑えるために、エンジンマウント交換を
実施。近づく決勝スタート時間に向けて、準備を進めていきました。
午前11時30分から、スタート進行に向けて、車両をピットから出し、グリッドへの整列と進めていきます。高まる緊張感と共に、無事に走り切ってほしい願望が入り混じるレース
経験者の特典を楽しみます。
12時になり、定刻通り決勝がスタート。スタートはBドライバーが担当します。
どんなレースでも良く見られるのですが、スタート直後は、本当に接触事故が多いんです。素ヤリスは、スタート時の混乱に巻き込まれることなく順調に走行を続けます。
約1時間の予定をしていましたが、真夏日による体力の消耗もあり、ドライバーは少し熱中症気味なのかタイムが落ち始めます。素早い監督の判断で、予定より少し早めのドライバー交代を実施。
交代したS耐初参戦かつ女性ドライバーのDドライバーに交代し走行を開始。
走り出し当初は、順調に走行していたのですが、泣きの無線が入ります「ドリンクが出ないですが・・・」と。
どうやら電動のドリンクシステムが何らかの原因で故障!?し、水分補給が不可能に。
バックアップ用のドリンクも搭載していたので、そちらでの水分補給を行いながら、
想定の持ち時間の1時間を、トラブルなく完走。
交代間近なタイミングで、FCY(フルコースイエロー)宣言となりそうとの情報が入り、急遽ピットインを指示。
ピットイン指示を出したタイミングで、素ヤリスは、もてぎ90°コーナー手前を走行中。メカニック全員、急いでピット作業の準備をしながら、「FCY宣言」の発令とその時の素ヤリスの場所を確認すると、素晴らしいタイミングでピットに入ったとの無線が入ります。
FCY宣言中は、全車が、50km/hでの走行であり追い越しも出来ず、ピットにも入れません。そのため、コース上を走っている方が、ロスが発生します。このタイミングでピットに入っていることは、他の車両とのロスを詰める絶好のタイミングになります。緊張しつつ、ピット作業は、ロスなく実施。Cドライバーに交代し、ピットアウト。
しかし、ここで残念なお知らせが・・・。
絶妙だと思っていたピットインのタイミングは、結果的には、数秒の差でペナルティストップを受けることになってしまいました。その後もCドライバーは順調に走行し、無線では車両の状況を教えてくれたりしていたのですが、「時々リミッターが掛かったような感じでエンジンが吹けない」と・・・それでも順調でクラス11番手を走行していました。
レースも残り2時間となったところで再びドライバー交代。
Aドライバーに交代しピットを出て行ったのですが、5コーナーを曲がったところで、リミッターが効いたようにエンジンが吹けなくなってしまいました。なんとかピットまで戻り、メカニックがトラブルシューティングやセンサー類の交換を行ったのですが、セーフ機構が働いたままとなり、メーカーのPCサポートなしでは解決できないことから、残念ながらリタイアとなってしまいました。
今シーズンは毎戦センサーやECUの電装系に悩まされ、24時間でのセンサートラブルに対しては、我々として出来る対策は行ったつもりでしたが、また違うところで・・・
応援していただいた皆様の期待に、今回も応えることが、出来ず本当に残念です。
次戦は鈴鹿です。
早急に課題解決を行い、次戦に挑みたいと思います。