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チームAutoLaboにメカニックとして参戦するKTCスタッフの参戦レポートをお届けします!
皆さん、こんにちは。
今シーズンもあっという間に、シーズン終了目前。
前回の鈴鹿大会では、ブレーキ関係のセンサートラブルが発生し、現地でトラブルシューティングを行い、何とか完走はできたものの、根本的な解決にはいたらない状況ではありました。
ただ、参戦したドライバーからは、車両のセットアップについての方向性のコメントも多く入手できたこともあり、鈴鹿大会後にファクトリーにて部品の交換などを行え、万全の体制で岡山大会に、チャレンジできる準備が整いました。
レースはいつも通り、木曜日の準備からスタートです。
早朝6時に、オートラボにて、車両、備品類を積み込み、戦いの場、岡山国際サーキットへ出発。道中移動は順調で、9時過ぎには到着。ピットの準備を整えていきます。
いつもと違うのは、今回も、トヨタ自動車の皆さんに帯同頂き、鈴鹿大会でも発生したセンサーエラーの原因を解明すべく、データ取り用の装置取付を行います。
前述のとおり、完走はできたものの、原因を究明出来たわけではありません。ですので、今後いつ再発するかわからない不安な状況は拭っていきたいとの対策です。結果は、社内でも共有され、不具合対策の一つとして、取り扱われるとのことです。今回は一例ですが、レース車両での原因不明のトラブル原因を究明していくことは、結果、市販車の品質向上、トヨタ自動車の「もっといいクルマ」づくりに繋がっていくんですね。こういった視点から、モータースポーツをご覧いただけると、また、違った楽しみが見えるかもしれませんね。
少し脱線してしまいましたが、機材取付後、アライメント調整を終わらせ、本日の作業は、早々に終了です。
さあ、翌日から、本格スタートです。
公式練習が開始となりました。
走行枠は、午前は、1回、午後に1回。各80分の持ち時間が与えられます。午前の走行は、Cドライバーによるセットアップの確認から開始し、各ドライバーの慣熟走行へと移っていきます。
引続き、Aドライバーによるセットアップの確認を行い、一旦車両をピットに戻し、走行終了後車両メンテナンス(フロントブレーキローター・パッド交換、その他車内外のトルクチェック等)を実施。各部の異常がないことや、緩みがないなどのトルクチェックを実施し、公式練習日は、あっという間に、夕方、終了となりました。
翌日は予選です。午前中に30分のウォームアップ。その時間内では、ブレーキの焼入れを行いながら、車両各部のチェック及び各ドライバーの練習(2~3周ずつ)走行。ウォームアップ終了後はブレーキを元に戻し、予選の準備を徐々に進めます。
岡山国際サーキットは、高速域での走行区間が少ないことからクラス内でもタイム差が出来にくく、クラストップの車両とは約3秒差。昨年は5秒以上あったトップとのタイム差も、車両の完成度が増し、かなりタイム差も短縮できるようになりました。
我々は、まだまだセットアップの変更しながら、予選に臨みます。予選タイムアタック前に、足回りのスプリング交換を行いAドライバーのタイムアタックを20分。Aドライバーの予選結果を受けて、Bドライバーが予選を開始するまでのインターバルに再度、今度は異なるスプリングに交換し、Bドライバーの予選タイムアタック。その後Cドライバーの予選では、セットアップの確認をしつつ基準タイムのクリア、Dドライバーには、燃料が多い状態でのセットアップの確認を行うために、ガソリン満タンの状態でと、様々な条件下で、決勝を想定しどのようなタイムでの走行が可能かを検証しながら、アタックを継続。結果、予選は、クラス14番手となりました。
予選走行枠の中でのブレーキ交換は、非常にパーツ類も高熱の状態ですが、速やかに作業を行い、6~7分で片方を交換してしまうんです。もちろん、やけどなんかは、ご法度!
予選は、クラス14位であるものの、タイム差が確実に詰まったこともあり、ピット内もけすごく良い雰囲気。ポジティブな環境下、決勝の時間から逆算し、レース本番の戦略(給油タイミング)を進めました。スタッフが前向きに意見を出し合い、今出来る最強の戦略、秘策を熱く練った時間でした。
バタバタとしてしまう大きなトラブルがなかった予選だったので、ゆっくり睡眠をとり、翌日、決勝日が始まりました。
過去F1も開催された岡山国際サーキットですが、決してコースとしては広いわけではありません。そのため通常とは異なり、クラスを2つに分けて午前と午後で、決勝を行います。
我々がエントリーしているクラスは、午前が決勝です。
一日2レース開催の場合、午前8時頃からスタート進行となるため、この日は、6時半にはサーキットに入り、マシンの準備を行いました。決勝前の最終チェックですね。
前日キッチリ整備が出来ていますが、万が一を無くすため、念入りに、今日も無事完走をといった思いを込めるのは、毎戦変わりません!
今日のレースは、ドライバー交代を含めた2回のピット作業が義務付けられており、かつ、Aドライバーは、最低1時間以上乗車しなければならないルールとなります。2回で基本的にフロントタイヤが厳しくなることから、タイヤは、毎回交換を予定。給油については、1回は、20リットルのフルボトル給油、そしてもう一回はその半分くらいで、ゴール出来る計算なので、レースの状況によって、前日のミーティング通り、様々な作戦を仕掛ける予定でいました。
スタートドライバーは、燃料が満タンであり、タイヤが予選に使用したタイヤ(中古)を使う必要があることから、一番難しい車両状態に加え、早朝の冷えた路面といった難しい状況でのドライビングが求められるため、経験豊富なAドライバーに託します。
いよいよレーススタート!
幸いにして、今回もレーススタート後の混戦状態で起こる発生が高いアクシデントも発生せず、素ヤリスは、順調に周回を重ねます。
予選時と変わらないタイムで順調に走行でき、昨年よりレースラップも2~3秒早く走行出来ています。
あっという間に、1時間が経過したため、サインボードを出し、1回目のピット作業。
給油とフロントタイヤの交換を行いながら、ドライバーも交代。
交代したDドライバーは、昨年の富士24時間では、素ヤリスに乗ってはいたものの、今シーズンは、基本メカニックとして帯同してくれていたため、ドライビングは、久しぶり・・・。
しかしながら、決勝を走り始めると、しっかりとした走行で、チームの想定よりも、かなり良いタイムで走ってくれています!!
順調にこのスティントを、最低10リットルが消費できる時間を走ることが出来れば、残り1回のピットで完走できる計算のため、予定通りの作戦を進行するとチーム全員に共有。
チームの戦略を共有し、スムーズに作業を進める指揮官の役目を、メカニックも実は行っているんです。
残り1時間を切ったところで2回目のピットイン。
チェッカーまでに必要な燃料の給油とフロントタイヤを交換。Bドライバー交代です。
その後も車両も順調に走行し、今シーズン初めてのノートラブルで13位完走を達成することが出来ました。
次回は、11月17日。最終戦の富士大会です。しっかりとした車両づくりをして完走・ポイントゲットを目指して、頑張りたいと思います。
ちなみに、イベント広場では、ニクフェスが開催されるようです。
レースの応援ついでに、お肉を食べに来られても、楽しいと思います。
各社のアウトレット商品販売もあるみたいですよ。
冨士スピードウェイ公式サイト
https://www.fsw.tv/motorsports/racing/2024stai7/index.html
最後までお読みいただきありがとうございました。
引き続き、熱い応援をお願いします。